hwb work diary 2008.6

6/30
納品前の家具。出来上がってから、2週間くらいは経過している。だから、なじむ。
納品のタイミングや、ワックスの乾燥具合、扉の具合、引き出しの具合、出来上がってから、チェックしない日は一日もない。
この10年僕は、ずっとそうで、当たり前にそういうものだ。
何を作っても、違う物な訳で、気にして触るという行動それこそ、大切な事だと思う。



6/27
チェリーのベンチである。クリニックという環境での使用から、いつも以上にホゾの具合には気を使った。このベンチの設計は宇野さんである。もちろん、クリニックも宇野さんの設計である。

物作りにおいて、宇野さんのこだわっている部分が、ホントに好きである。

物作りに真剣に取り組んでいる、勝負しているというのかなあ、
そういう人って、いつでもフレッシュでいれるように、努力をしているような気がする。
慣れれば慣れるほど、器用になって、簡単にこなせるようになる。そして、緊張感が薄くなって作り手の痕跡すらなくなっていく。悪くないが、つまらない物。

作り手が、ワクワクしながら作ったかどうかである。



6/26
地鎮祭という経験。


この土地に、家を建てて住むことになった。
長女が産まれた3年前から、家族で住める家を建てるために、土地を探しはじめ、、というより、どんな生活が自分らしく、自分達らしく生きていけるのかを考えてきた。

10年前、結婚する時に、「雑草を食べてでも生活していきます」と誓ったのを思い出す。「家具をつくる」という事を中心におき、どんな生活が始まるのか、それこそ「不安」なんてかけらもなかった。それ以上に、これから先に挑んでいくことの「遥かな希望」が妙に自分を落ち着かせてくれたのを今でも覚えている。目先のことで動じない。焦ってもしょうがない、一生かけてやることだ、と。

僕は、人生に真剣でいたいと思っている。
そうしないと、満足できないからである。自分を誤摩化さない。



6/25
先週は、湿度とむし暑さで、少々バテぎみであった。5時前にきりがつかないのに終ったくらいだ。

暑すぎた。その分、翌日は気持ちよく製作がはかどり、こういう調節も意味があるなあ、と感じる。

僕は生涯、家具作りをしていく。
まったく迷いは無い。素材と向合って、謙虚でいれる位置で、心豊かに家具作りを創造していきたいと思っている。

手に道具を持ち、素材に向かう。



6/8
来年の3月までいっぱいだ。家具の依頼である。
本当に、ありがたいことである。家具の期待に答えるのみである。

僕って職人なんだな。
一人前の職人が、一ヶ月で、作れる数はだいたい決まっている。

僕は、集中すると、とてつもなく素早いのだ。我ながら驚く。

想像と行動のバランスが、木で家具を作るのにあっているんだろう。スペシャリストということで、当たり前か。

やさしく、暖かなイメージと違い、とても大変で、とてつもなく特殊な能力が必要な仕事だと思う。



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