hwb work diary 2006.11


11/30 現場
今日はタスクと二人で現場仕事である。キッチンの取り付けである。
といっても、前回既に取り付けてあるので、目的は残っている部分の軽作業である。建築設計は肌色さんである。

なんといても現場での仕事も楽しい。
普段とは違うステージで仕事をする事は新鮮さがある。


明日から師走ですか。がんばろ。



11/29 スッタッフ
工房では、木取り作業が重なってきた為、少し窮屈である。

家具職人として、決めた事は貫く意志は待っている。
自分として負けたくない。それは、自分自身が一生懸命でいる状態でないと、とたんにつまらない時間になるからである。
要するに、日々の仕事を楽しくするための、あえて自分自身に課せているストレスでもある。
もちろん、目標として将来の夢は描くが、実際は夢を想像するだけでは、目標が持てただけに過ぎず、少しも物理的な進展はとは言えない。
大切にしているのは、坦々とした日々の積み重ねである。余計な事は考えず、黙々と目の前にある事に取り組み続け、その一日一日を本当に一生懸命勝負していくしか、想像の未来の自分には追いつけやしない。
少なくとも僕の場合はそうである。
日々の正直な気持ちをつづる日記は、大切な日課である。目標を持っている後輩などに勧めても、他人の話ぐらいにしか思ってないのか、自分のために実践するものはいない。要するに僕には日記というものが合っているという事だろうか?

たぶん僕は、要領の良さや人生のテクニックや成功の作戦などとは縁がなく、がむしゃらに自分の道を作っていく事しかできないと思っている。
今までを振り返るとそうである。縁がある事といえば、努力の成果による物ばかりだ。

そんな事を考えるのもスタッフのタスクが辞める事になったからかも知れない。
12月で辞めるタスク本人は、その日々が辛いと言う。誰でもできる仕事ではないだけに、その判断はむずかしい。実際タスクには、「そんなモチベーションでは、いっしょに仕事できん!」と何度も言ってきている。彼は技術的な事を理由にあげるが、僕が気になるのはむしろ、その背景の部分である。技術の事、気持ちの事、体の事、何れにせよ強い信念がなければ、為し遂げるのは、難しいだろう。
僕が彼に感じるのは、「木工で生涯生きていくという覚悟ができていないのでは?」という事だ。
努力していただけに、覚悟が足りなかったんではないかと思って止まない。ただ、僕の経験でいうならば、結果以上に努力してきたという過程こそ、自分の貴重な財産になっていくはずだ。

先日、僕の尊敬する人との話の中で、「いい訳なんて必要ない、そんな事はお客さんには関係ない」と話が出た。まさにそう思う。「やるのかやらないのか」とにかく、始まっている以上覚悟を決めるべきである。もっと言うなら「もう始まっているからには、やるしかない」のだ。一件クールな会話であるが、ものすごく熱意のある言葉である。

スタッフのシュウヤについても、同じような悩みを抱えている。得意不得意があって、その人が一番輝ける仕事に就いてもらいたいと心からそう思う。

人生を捧げる仕事なだけに、いろんな意味で生涯レベルで考えてもらいたいものだ。
人生の先輩から、職人には定年がないと聞いてきた。それは素晴らしい事だと思った。それを認識した頃から僕は、本気になったような気がする。

来年で5年目となるソウタ。今では、僕のよきパートナーである。3年前にお店作りも手伝っている。この4年間、ソウタも並々ならぬ努力をしてきたからこそではあるが、ここまで物作り感覚を共感できるような相手はめずらしいと思う。まだ若いが彼も本気である。

僕らの家具作りには、ゴールがない。だから、ゴールまでの地図は必要ではない。
僕の家具作りには、ともに切磋琢磨できる仕事仲間や、それをいつか評価してくれるかもしれない人達の存在を大切にしているし、これからも変わらないであろう。
僕であろうが僕らであろうが。



11/26 納品してしまった。
しばらくお店に保管していた本棚がついにお客さんのもとに。
ナラ材が似合っていたなあ、、、。
今頃、本棚元気かなあ?なんて思ってしまう程。





11/26 納品
玄関にスツールを納品。靴を履く時用に。
オリジナルの3本脚のスツール。今回は座面には革をのせた。木の上に革がのっているだけだ。



この玄関に、なんかとてもキュンときた。



11/24 未来
希望。
おおげさではなく、必要だと思う。未来、近い将来に希望をもち夢を描けるかどうか、それはものすごく毎日の生活に影響する。
「苦労も、我慢というより辛抱できるし、、、。」と、たった今ケイコに言ったら、ドーナッツを食べながら日記を描いている僕に、「紅茶、いれるのに希望が必要なの(笑)?」と言われ、「そういう事じゃあなくて、そのあの5年後にお店に暖炉とか欲しくない?(笑)」っと訳のわからない返答をして、とにかくがんばれる事はいい事だと消化してみた。

そう、とにかく僕には将来に希望がある。それは家具職人でいつづける事でもある。だから、今の毎日、毎秒すらドラマチックであるのだ。
ありがとう。



11/22 03チェア
新作03チェア。初ご注文である。
一脚のみ注文をくれた方もいて、それもまたうれしい。手前はヌメ革。それからウールのファブリック。
フレームの材料はクルミ材。
クルミ材とヌメ革の組み合わせを見て想う、出来たての新品って、年季がまったく入ってなくて恥ずかしいー。
実際、ナラ+ヌメで作り展示してある03チェアと比べてみると、明らかに差がある。
ヌメ革もナラ材も、多少飴色に変色し艶が出て来ている。これだよこれ!

2007年は革使いを実践する。木と革のすばらいき素材の共鳴を感じるのだ。そう、年々増々素材との勝負である。



11/21 動物園
快晴だ
久しぶりに、まるっと一日しっかりと休暇をとった。
キリンを見せに動物園に出かける。名古屋では有名な東山動物園。僕はどちらかというと隣接する植物園が好きである。
まだまだ、1歳児にとっては、キリンやチンパンジーより、走り回る子供達の方が面白いみたいである。しかし、うじゃうじゃいた。

そういえば、ジンクス。
園内にある池でボートに乗ると、そのカップルは別れるという噂があった事を思い出す。

平日の動物園、平和だ。昼に食べた、とり唐揚げとおでんは本当においしかった。



11/16 カウントダウン
今年のカウントダウンをしてしまう。仕事の段取りや、年賀状や、そんな事を考えていると、えっ今年って後何日?なんてカウントしてしまう。
カウントダウンしたところで、予定が実際すすむわけでもないのに。
まったくだ。
とにかくがんばろう。
でも、やっぱり、お正月は楽しみだ。



11/12 寒い
上着が必要である。寒い。
いよいよ来たかっと構えてしまう。
日曜日は、お客さんとの打ち合せが集中するので、製作し体を動かす事は、ほとんどない。
それでも、打ち合せをしていれば体はなぜか暖かくなり、汗ばむ。

オーダー依頼がつまっていて、順番に製作してる。なんとなく、3月ぐらいまではつまってきているような状況である。
いついつまでにと
急かされる事も無く、本当にみんないい人ばかりで、心が温かくなる。
だから、絶対に喜んでもらう。そう思うのである。



11/11 ひさしぶり
お店をの営業が終わる前に、出発。
お客さんに事情を説明して、結婚式のパーティーに出かけた。
娘の柑奈は親にあずけ、ケイコとソウタらの出発。
久しぶりに、友人と会えただけでも楽しくてしょうがない。
家具が好きだから、忙しくて友人にすらなかなか会えなくて、今度いつ会えるんだろうと想いながら過ごす日々。
それでも、居心地もよくて好きなんだよな〜。



11/9 現場
今日は現場であった。現場としては遅めの出発であった。キッチンを作らせてもらったので、現場に取り付けにいったのだ。
テーブルと椅子も注文頂いているので、そういう空間スケールも意識してみた。
同世代の施主さんである。僕らと同じ段階ジュニア世代である。

僕はただいま34歳。童顔のため若くみえるが、やっぱり実際34歳である。来年は35歳。

家具を注文しにお店に訪れるお客さんの年齢も、同世代の方が増えたなあ、、と感じる。
実際、友人らも家建ててるし。そんな夢のマイホームを手に入れる同世代の方もいるので、そろそろそういう順番なのかな?と思ったりする。
子供が小学校入学する前までに、家を建てたいと考えている方達も多く、それはそれで結構切実な問題である。

僕の場合は、おそらく自分である程度作りたいので、その問題はむしろどうやって作るのかと、施工方法の事ばかり考えている。それも楽しみたいと思っている。
想像を共感できる友人と、事あるごとにそんな話をしてきた。20代前半から、かなり具体的なレベルでそんな話で盛上がっていた。
今まで住んだ家は、アパートも含め全部で5軒。最短は2年。その都度その家をセルフリフォームし、家具と部屋を楽しんできた訳だ。実際住んでみて、分かる事は多く、意外と狭い方が居心地良かったりと、実際のサイズよりヒューマンサイズというか、感覚的なサイズの方が影響が大きいと感じたり、理想と現実は違う事もあり、それはそれで、実体験としてライフスタイルをテーマにしてきた僕にはいい勉強になった訳である。ただ、それはその時にあった生活をするための空間だった訳で、家族という規模では考えてはいない。34歳一主人として考えるとだね、、、うちはうちだから、山小屋でもいいじゃんか(僕の褒め言葉)と思うのだ。イメージとしてはチェーンソーを片手に持っているが、たぶん実際の施工は電動ドリルなんだろうな。

僕のような内から外へ想像する家作りもあっていいと思っている。実際、住空間として常に意識している職業なので、一度は家自体も全部考えてみたいと単純に思う。

とにかく、思う。同世代が家を建てはじめた、と。



11/8 あきないんだな
01チェアとテーブルを組み合わせで36脚分注文を相談頂いている。カフェ用で使いたいとの事で、検討して頂いている。
さりげない存在感の01チェアは、「人気のある椅子なんだなあ」と、感じる近頃である。値段のわりに手間が多いこの椅子は、製作のために、戒めを与えてくれる。それは本当にいろんな意味で、僕にとってプラスな事である。

オリジナルって、、。同じ家具を同じように作り続ける事は、飽きないか?、と昔、同業種の方から訪ねられた事がある。
僕は、飽きないと思う。いろんな意味で。



11/4 気にいってもらえる事はうれしいよ。
新作のローテーブルはホームページでは、まだ紹介していない。

お店にはその他未発表の新作も展示してある訳で、新作を注文頂く機会に恵まれた。

このロウテーブルは、「クルミ材のクセのある木目を選んで製作する」というステンレスの細い丸脚のローテーブルである。だから、クセのある材料探しからスタートしている訳である。

それから、他の新作でいえば、03チェアと時期を同じにして制作したダイニングテーブル。まだ名前つけてないんだけど、これがまた自己満足になるかも知れないけど、たまらない。で、03チェアと組み合わせて、その新作のダイニングテーブルも注文頂いている。すごくうれしいのです。



11/3 いいねえ。
自分の部屋にも、本棚が欲しいんだよなあ。
こういう感じのものがいいなあ、、。
背板もしっかり仕事してある。

ナラ材似合っているんだよなあ。
そりゃ、自画自賛するよ。
僕ってそれが多いと思う。
でも、本当にそう思える物と出会えた時は、しょうがない。
やっぱりうれしくなる。



11/2 背面
背板。
僕は、作り出す家具は、背面からの美しさを犠牲にしたくなくて、手間をおしまない。大切にするべき部分と感じているので、その事に関して、めんどくさいと思わずに取り組める。

というか、ワクワクする。



11/1 カップボード
クルミ材で製作したカップボード。背丈がある。
納品し、転倒しないように固定をする。


家具はスライドレールを使用した抽き出し。
上部は引き違いのスライドトビラである。
最上部は観音開きのトビラである。

細かい部分の仕上げに時間がかかってしまっているが、間もなく納品に行けそうである。


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