相談を受けたのは1年ぐらい前の事だ。依頼を頂いた下駄箱の製作に入っている。この1年に家を新築され、今は新居にお住まいである。
そしていよいよ製作となった。去年の暮れに製作できればよかったのだが、こちらの都合で無理をいって少し製作を延ばして頂いた。
京都にお住まいなので、僕らが直接納品に行けるのでうれしい。
メールで注文頂く事も多いが、遠くなると直接納品できない事を考えると少し寂しい部分もある。
それでも、それも一期一会という事でできる限り製作させてもらっている。
家具が届くまで、図面での想像の形でしかない訳なので、遠くから注文される方には正直不安もあると思う。
さらに、それでも注文頂くという事は、不安以上の期待と信頼を抱いて頂いている訳なのだから、それに応えるべく家具作りに励むのだ。
だからといっていつもと同じように誠実に作る他はなく、最終的に満足してもらった声を聞くまでは、僕もドキドキした気持ちは続く。
「これなら、きっと満足してもらえるはずだ」と納得しながら作る。自分がその人になったつもりで観察し、今迄の経験をヒントにし手応えを感じながら作る。そんな感じである。
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