さて、もうすぐキッチンの現場である。先月から取りかかっているキッチンと、リビングのソファやテーブルなどの納品と現場が迫ってきた。今回製作しているキッチンは3400mmの大きさのあるアイランドタイプ。僕らの作らせてもらうキッチンでは、ステンレスのトップからシンクまで全て作っているので(ステンレスは業務用冷蔵庫の扉などを製作しているステンレス屋さんに板金してもらっている、芯材となる木部製作とサイズ出しは僕らが行う)、ホントに自由なサイズで仕上げる事ができる。
だから、木部とのサイズ誤差もこちらで全て調節してしまうので、逃げのないデザインができる。ただ、その分慎重なサイズ出しが必要ではあるが。
僕らは家具屋であるから、家具としてキッチンも作っている訳だ。ただ、置き式の家具と違う点は設備工事などの木工とは違った部分が含まれてくる事である。設備の施工に関しては、水道屋さんや電気屋さんにお願いはするものの、設備機具はこちらが持参していくという形をとっている。理由は、キッチンを製作していく時に、設備の実物があると、より完成度の高いキッチンを作れるからである。実際、機器施工説明書には、当然ある程度のクリアランス(逃げ)を確保しながらの施工方法が記載されている訳だから、隙間前提の話しなんだろう。その部分を、実物の機器を測定しながら家具(キッチン)を作っていけばより攻めていける訳だ。
それに、微妙な位置関係も把握しやすい。設計からやらせてもらっている以上最初から最後まで把握し、きちんと家具にしたいのだ。別に特別変わった事をしている気はしない。単純に自分達の作る家具をよりよくしたいだけである。
順番に作ってきた箱や扉がキッチンとして機能する日はもうすぐである。楽しみだなあ。 |